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■ 気候変動でパナマ運河が危ない話
台風15号に続いて19号が関東を直撃して日本列島を縦断するコースをとり、またもや大変大きな被害が出ました。

被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

15号の時は、KAUぞうのところの大黒事業所でも、雨なのか波をかぶったのか、事務所内部の海側の窓の周辺が濡れていたり、ブレーカーが落ちていたりといったことがありました。

幸い事務所内の設備やOA機器に被害はありませんでしたし、電気もブレーカーを上げただけで問題なく通電したので実質的に被害はありませんでした。

今回も心配したのですが、雨量は多かったものの、波風はそれほど強くなかったのか、そう言った状況は発生しなかったようです。

テレビの解説などで何度も言われていましたが、台風が大型化・強力化し、日本に上陸する頻度が多くなった原因は、日本近くの海水の温度が上がったためだとのこと。
海水の温度が高いから台風がエネルギーを補給でき、以前みたいには勢力が弱まらずにそのまま日本まで来ちゃうってことだそうですね。
世界的な気候変動の影響が、「台風」という形で身近なところに迫ってきちゃってるってことなんでしょうか。

今日は、そんな気候変動が海上輸送に影響を与えている、最近報道を見て驚いた話・・・というか問題をご紹介します。

みなさん、パナマ運河というのをご存じだと思います。
南北アメリカ大陸をつなぐ地峡のところで、太平洋とカリブ海=大西洋側を結ぶ運河で、アメリカの東海岸から日本を含むアジアに向けて貨物を運ぶ船にとって大変重要な通路です。世界の海上貿易の3%を担っていると言われています。

ここが近年の気候変動によって危機に陥っているというんですね。

パナマ運河は全部が通常思い浮かべるような「運河」になっているわけじゃなくて、5分の2が川をせき止めて作った「ガトゥン湖」という人造湖だそうです。

このガトゥン湖というのがパナマ運河の標高最高地点で海抜26メートルあり、ここまで太平洋側からも、カリブ海側からも、閘門で水位を上昇させることで船を持ち上げてたどり着く仕組みになっているとのこと。「船に山を越えさせる」と言われる仕組みだそうです。
このガトゥン湖、パナマ市にとっての水瓶でもあり、運河の通航料はパナマにとって最重要な収入源でもあり、まさに「パナマの生命線」といえる重要な湖です。

ところが気候変動によって雨期に降る雨の量が減ったために、このガトゥン湖の水位が減っています。2019年は「1903年のパナマ独立以降最悪の干ばつ」で、水深が本来の水準より1.8mも浅くなっちゃった。

そこで船底が湖底をこすらないようにするため、最大サイズの大型船には積載量の制限をかける状況となり、さらにこのままだともう一回り小さな船にまで積載制限をかけなければならない恐れが出てきたとのこと。

必要な航路部分だけでも湖の底を掘って深くできればいいんでしょうが、地質的に弱くて、湖底を掘り下げると近くの山が崩れてしまうためにそれも無理だそうです。

しかもガトゥン湖がパナマ運河の一番標高の高い場所で、海に向かっては「船を下ろしていく」という構造上、船が運河の水門を通る度に2億リットルというとんでもない量の水を船と一緒に放出することになるので、船を通せば通すほどますます水位がさがってしまう。
このままだと、パナマ市への水の供給やパナマ運河からの収入の減少の問題に留まらず、航路の不安定さを避けるために海運各社が別ルートを選ぶようになる可能性もあるという話です。

その代替ルートとして挙げられているのが、温暖化によって氷が解け、船舶の通行が可能になりつつある北極圏を通る航路だとのことで、地球温暖化が海上輸送に大きな変化をもたらしつつある象徴的な出来事なんじゃないかと思います。

さらにさらに、この温暖化による海面の上昇で、カリブ海側では人気のリゾート地であるサンブラス諸島が水没しつつあるというんですから、パナマにとってはほんとに踏んだり蹴ったりな話です。

国連気候行動サミットでのグレタ・トゥンベリさんのスピーチも迫力でしたが、「絶滅に向かっている」とは言わないまでも、気候変動、温暖化がいよいよ直接経済活動に大きな影響を与えるようになりつつある出来事ですね。

いかがでしたでしょうか。

読んで、少しは「へぇ」と思っていただけたのであれば幸いです。

引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。



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[2019/10/15 19:53] | 時事ご案内 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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