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■ 海運・港湾、貿易業界でも”アマゾンエフェクト”?な話
この文章を書いている現在、九州南部では引き続き記録的な大雨に見舞われています。

被害にあわれました皆様、心よりお見舞い申し上げます。

7月に入りました。

KAUぞうのところは6月末が決算なもので、6月後半はなんやかやとめちゃくちゃ忙しいんです。

毎年6月半ばに翌期に向けた予算会議をやるんで、その準備のために翌期の予算を作ったり、資料を作ったり、あと品質ISO9001のマネジメントレビューだのなんだのと、本末転倒とは思いつつも、どうも内向きの仕事に追われちゃうんですよね。

そのせいで月一更新というえらく遅いペースの本ブログですが、去年、一昨年と見事に6月が跳んでます・・・。

と、言い訳は置いておいて。

今日はここのところ急速に動きが加速してきた、海運・港湾・貿易の物流情報プラットフォームについて書いてみたいと思います。

最近特に目につくようになったのが「トレードレンズ」という物流情報プラットフォーム。

マースク、ハパックロイドがIBMと共同開発し、CMA-CGM、MSC、そしてつい最近、7月2には邦船3社の定航コンテナ船事業統合会社・オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)も参加を表明しました。

これでコンテナ船上位6社の内5社が参加を表明したことになります。(残る1社は中国船社COSCO)

その他にも、すでに中堅コンテナ船社であるジム、高麗海運、南星海運なども参加を表明していて、ONEの参加で一気に標準プラットフォーム化に向けた流れが加速しそうな勢いです。

海運会社や港湾、関連会社をコンピューターネットワークで結んで、情報の共有化・効率化を図ろうという計画はかなり以前からありました。

それこそ30年以上前、まだインターネットどころかパソコンが普及する以前の時代に「シップネット」という計画があったそうで、KAUぞうが入社したころオフィスの片隅で専用端末がホコリをかぶっていたのを覚えています。

最近では2001年に欧州系主要船社を中心に設立されたINTTRA(イントラ)というのが急成長しているとの話でした。

昨年10月にはクラウドを使用したサプライチェーンネットワークを提供する最大手クラウドベースプロバイダーである米国のイーツーオープンという会社がこれを買収。一気に国際物流のプラットフォームを制する勢いかと思われました。

・・・ちなみに「クラウドベースプロバイダー」って何?ってのは聞かないお約束で・・・。

でもその頃のイントラの社長さんのインタビューを読むと「世界全体のコンテナブッキング数のうち25%がINTTRA経由」だと話してまして、おそらく今の勢いというか流れではトレードレンズに抜かされちゃったんじゃないかと思います。

KAUぞうは別にトレードレンズと今の時点では何の利害関係もないんですが、もうちょっとどんなものか報道記事からご説明すると・・・。

ブロックチェーンを使っているので船社、税関、港湾などなど、いろいろなプレイヤーが持つ情報を、どこかのサーバーのプラットフォーム上に集めて管理するのではなくて、改ざん不可能な形で分散保存できる。

国際輸送をドア・ツー・ドアで考えると、空コンテナのピックアップから貨物のコンテナ詰め、コンテナターミナルへの搬入、輸出申告、船積み、到着港での陸揚げ、輸入申告、コンテナ出しなど120のイベントがあると分析していて、そのすべて

をトレードレンズから可視化できる、ということだそうです。

ブロックチェーンといえば仮想通貨が有名ですが、この「改ざん不可能」という特性は、貿易に使用する文書の送受信にとって大変便利だし、さらにKAUぞうのところが税関申告に毎日使っている輸出入・港湾情報処理システム(NACCS)との連携も技術的に可能だとのこと。

国際物流に関係する業界のデジタル化はこれ以外でもいろいろなところで進められていて、ソフトバンクが出資している米国のフレックスポートという会社だとか、日本のShippioなんてのもあるそうです。その他有名なところではDHLやキューネ・アンド・ナゲルなどもデジタル化の推進に力を入れているとのことです。

そういう記事とかはちらほら見てたんで、「デジタル化」の話自体はもはやそんなに珍しくはないんですが、トレードレンズに関連する記事で特にへぇと思ったのが、これがそういう国際物流業界内での競争にはとどまらないという話。

トレードレンズの本当の仮想敵は、実はなんとアマゾンだって言うんです。

確かにアマゾンは膨大な貨物を動かしている企業ですよね。DHLを超える世界最大の物流企業だとの指摘もあるそうです。

またそのデータ管理システム、能力は膨大なものだし、しかも世界1位のコンテナ船社あるマースクの実に6倍の売り上げという企業規模。

アマゾンがその力で、国際物流業界においてもプラットフォーマーの地位に向けて動き出さないなどということはあり得ない・・・。

自動車産業の自動運転技術の発展に伴うMaaS化だとか、アマゾンエフェクトによる書店をはじめとした小売業の危機だとか、いろいろ言われているのは当然知っていました。

でもいつの間にかKAUぞうのすぐ周りでも、既存の事業者と異業種から来た巨大デジタル企業との、次の時代に向けた覇権を巡る戦いが始まっていたんですね。

KAUぞうのところも、少なくともプラットフォームの活用についてはとにかく取り残されないようにしないとなぁ。

いかがでしたでしょうか。

読んで、少しは「へぇ」と思っていただけたのであれば幸いです。

引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。


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[2019/07/04 20:49] | 時事ご案内 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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