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■ 2018年を振り返ってと2019年の展望
2018年も押し詰まって参りました。
えらく大層なタイトルになりましたが、今回は恒例になりつつある、年末振り返りネタです・・・。

日本漢字能力検定協会が全国公募で決定した今年の漢字は「災」だそうで。
確かに今年は自然災害が多い年でしたね。
被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。


大阪や北海道での地震もありましたが、物流に大きな影響を与えた災害としては、7月の西日本豪雨による山陽本線の寸断。そして9月、台風21号による関西国際空港と、大阪・神戸港の被害が一番だったでしょうか。

関空、海上に作った空港とは言え、台風であんなになっちゃうとは驚きでした。
おまけに唯一の輸送ルートである橋に貨物船がぶつかって壊れちゃうってのも予想外でしたよね。

あそこの橋、なんでベイブリッジやレインボーブリッジみたいな吊り橋じゃなくて橋げたなんだろうと思ったら、橋の長さが3.75kmもあるそうな。
行ったことが無かったんですが、ホント正真正銘、かなりの「海上」空港ですね。

あの被害により関空の航空貨物の取扱いがしばらく止まった影響で、成田・羽田両空港に貨物があふれました。
かなりひどかったようで、到着した貨物が上屋に入りきれず、貨物搬入の登録が出来ない状態も数多く発生しました。

KAUぞうのところでも、成田に到着したはずのお客様の急ぎの貨物が何日も見つからず、ようやく見つかったと思ったら屋外に置いてあったために台風の大雨で全損・・・などという事故もありました。

また港湾でも、コンテナがぷかぷか浮いている映像がニュースでも流れましたよね。

神戸・大阪港の荷役機能の低下でドレー(海上コンテナ輸送用トレーラー)の回転が悪化。その為阪神港でドレーがまったく確保ができない状況が起きました。

さらに阪神港から名古屋港へ、名古屋港から京浜港へと玉突き的に貨物が動いたために、名古屋港や京浜港でも、混雑とドレー不足に拍車がかかるといった状況も発生しました。


とにかく今年は台風の影響で慢性的に本船のスケジュールが遅れ、ずーっと港とドレーが混雑し続けていた印象です。

スケジュール調整のための抜港(寄港予定のキャンセル)が相次ぎ、船に積み損ねた輸出のコンテナがコンテナヤードにあふれて荷役の効率が低下。

ここのところ改善していたコンテナの積み込み・積み下ろし作業の待ち時間も増え、ドライバー不足や労働時間管理の厳格化でただでさえ不足気味だったドレー不足が更に悪化。

毎日ひたすらドレーを探し続け、やっと押さえたと思ったら船の入港スケジュールがかわり、また探しまくって、結局従来よりもはるかに高い運賃で何とかやってもらう・・・。
今年はいつもに増してそんな年だった気がします。

・・・ただの愚痴になりつつありますね・・・・。


大きなところに目を向けると、世界の海運業界では船舶燃料のSOx(硫黄酸化物)対策が大きな問題になりました。
この規制は2020年1月から、燃料油中のSOx濃度を、現行の3.5%以下から0.5%以下に強化するというものです。

これに対応するには、スクラバー(排ガス浄化装置)を搭載するか、LNG(液化天然ガス)に対応するエンジンや新造船に切り替えるか、硫黄分0.5%以下の燃料に切り替えるか、しなければなりません。

いずれも大変な費用が掛かりますし、一番現実的な硫黄分0.5%以下の燃料への切替も、肝心の燃料油について現時点で国際標準となるISO規格が固まっていない状況。

国内外の石油会社がそれぞれ独自に開発して、サンプルをテストエンジンで燃やして不具合が無いか結果を検証している段階とのこと。

年が明けると規制スタートまで残り1年になるわけで、世界中を運航しているすべての船がこれに対応する、またそのために新燃料の製造・供給・給油のインフラを整えることまで考えると、時間的にも、費用的にもとんでもなく大変な話で、海運業界にとって最大の課題です。

費用については当然運賃への転嫁が行われる見込みで、コンテナ船においてもほとんんどの船社が特別のサーチャージを導入することを発表しています。


国際物流にかかわる今年の重大ニュースと言えば、何と言ってもトランプ大統領が仕掛けた米中貿易戦争です。

そしてそれのカウンターとしてどこまで自由貿易を守る力になり得るか、TPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の12月30日発効。
そして来年2月1日の発効が決まった、日EU・EPA(経済連携協定)があります。

今年は年末と年明け早々に、日本にとって大変大きな貿易協定の発効が二つもあるわけで、原産地ルールの適用とか、KAUぞうのところの仕事的にもいろいろややこしい・・・もとい、通関のプロとして取り組みがいのあることになりそうです。

さらに遅くとも来年3月に交渉開始が予想されている、日米物品貿易協定(TAG)の行方も、国際物流に大きな影響を与えることになりそうです。


アジアと北米間の物流ですが、米中貿易戦争の影響で、当初は夏かせいぜい秋くらいまでは駆け込みの増加があって、それ以降は大きく減るんじゃないかと思われていました。

しかし11月の北米東航(アジア18か国・地域発米国向け)の貨物量は、単月で過去最多を記録。全体では前年度月比7.9%の増。中国出しは8.4%増という結果となり、今のところむしろプラスの影響となっています。

現在の状況を整理すると、米国は対中輸入品への追加関税として、500億ドル分の物品については25%、2000億ドル分については10%をかけています。

1月からこの2000億ドル分についても25%への引き上げを行う、というのが前提で「中国からの駆け込み輸入」が起きていたわけですが、これを「最大90日間猶予する」としているのが現在の状況。但しこの「90日間」も確約ではありません。

いずれにしても、この間の北米向けの貨物量の増加は明らかに需要の先食いなわけで、この年末、そして来年は2月5日になる旧正月前後の物流の動きがどういうことになるか、予想しづらい状況となっています。


EUも、合意なしの英国の離脱(Brexit)の可能性が強まったり、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領が相次いで支持率を急低下させたり。
そしてここに来て、米日での株価急落です。

平成も終わりとなる2019年、一体どういう年になるんでしょうね。

そしていつもより長い年末年始のお休み中、KAUぞうの体重はどのような変化を遂げることになるのでしょうか・・・・。


いかがでしたでしょうか。

読んで、少しは「へぇ」と思っていただけたのであれば幸いです。

引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。

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[2018/12/25 17:47] | 共同フレイターズに関して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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