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■ CRUは東京港、東京オリンピック、そして世界を救えるか?
すっかり涼しくなりました。
涼しいというより、朝とか寒いくらいですよね。

そんな季節にも関わらず発生した「猛烈な台風」。

ハワイでは、ハリケーンで、ウミガメの産卵地でもあり絶滅危惧種のアザラシの生息地でもあった島が消えちゃったとか。

あちこちで大変なことが起きているようです。
やっぱり地球温暖化が原因なんでしょうか。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が10月8日、韓国の仁川で開いた会合で特別報告書を発表したとのこと。

「産業革命前からの平均気温上昇の上限を1.5度に抑えることが目標。このままだと2030年に1.5度を超える」

「1.5度の上昇ならなんとか対応できるが、2度上昇した場合ははるかに甚大な影響を受ける。」

「人類が温暖化に対応できるかどうかの瀬戸際だ」「その為には今すぐ行動しないと!」

等という、かなりテンションの高い報告書のようです。


今回はそれにちなんで・・・というわけでもありませんが環境がらみと言えば環境がらみの話です。


タイトルにもした「CRU」。

いったい何のことだと思いますか?

もったいぶっても仕方がないんで言っちゃうと「コンテナラウンドユース」の略称です。
「コンテナ・ラウンド・ユース」です。

・・・まだなんのこっちゃか分からないですよね。

普通、日本国内の道路を走っている海上コンテナって、実は半分は空なんです。
なぜかというと・・・

輸入されてきたコンテナは、港から国内の納品先の倉庫とか工場まで荷物を運んで下した後、空になって港まで戻ります。

輸出するためのコンテナは、港から国内の工場とか倉庫とかまで空で運ばれて、そこで荷物を詰めて港に戻ります。

だから道路を走っているコンテナの半分は空っぽ。空の箱だけ運んでるんです。
これってものすごく無駄だし、道路や港湾地区の混雑の大きな原因にもなりますよね。

そこで、輸入の貨物を運んだ後の空コンテナを港に戻さず、そのまま輸出する貨物を詰めてから港に戻すようにする。
そうすれば道路を走るコンテナの数、港湾地区に出入するコンテナの数を半分にできる。

これが「コンテナラウンドユース」です。

燃料も節約できるし、排気ガス・炭酸ガスの発生も減らせるし、いいことづくめですよね。

考えたら当たり前のことで、簡単に出来そうなんですが、実際にやろうと思うといろいろなハードルがあります。

まず一つ目が、輸入コンテナの貨物を受け取る会社と、輸出する空コンテナに貨物を詰
める会社とのマッチングです

地理的に近くなければ意味がないですし、コンテナの中身を下すのと、中身を詰める作業とのタイミングも合わなければなりません。

二つ目が、輸出と輸入の船会社が同じでなければならないこと。
コンテナって基本的に船会社の物なんです。(船会社がリース専門会社から借りているものもあります)

道路を走っている海上コンテナを見たことがある方はわかると思いますが、コンテナによって色も違うし、横に書いてあるマークも違いますよね。

輸入貨物を積んできたA海運のコンテナに、B海運に積んで輸出する貨物を詰めるわけには行かないってことです。

三つ目に、コンテナが壊れたり、汚れていた場合の責任の問題があります。

港湾地区にある、本船に積み下ろしするコンテナを置いておく「コンテナヤード(CY)」。
ここにコンテナが出入する際にはゲートがあって、コンテナを横からも上からもチェックして、壊れたり、穴が開いたりとかの異常がないかを確認します。

空のコンテナが戻って来た際には、コンテナの中が汚れていないかも確認して、汚れていたら洗浄します。

輸入貨物を下したコンテナをそのまま輸出に使った場合、もしコンテナのどこかに穴が開いていたり、例えばコンテナの床に油汚れがって、それが輸出する製品のカートンに付いたりしたらだれが責任を取るのか?

他にも、運送料の問題とか(ある地域と港との同じ一往復でも、片方空なのと、両方重い荷物を積んでいるのでは燃料費も違うし、2回積み下ろしを待つ待機時間もあるのに・・等)、いろいろと超えなきゃならないハードルがあるんですね。

このコンテナラウンドユース、KAUぞうのところも会員として初期のころから参加している環境NPO エスコットというところがもう10年以上前から取り組んでいます。

・エスコット公式ページ http://npo-escot.org/
・マッチング支援プラット・フォーム(GCM―system)ページ http://gcm-sys.org/

船会社、運送業者、輸出入の荷主企業、KAUぞうの所のような通関業者・利用運送業者、それに大学の先生なんかも加わったNPOです。

KAUぞうのところは、ここのところあまり会議への出席率も良くないんで、胸を張って「会員として頑張ってます」とは言いづらいんですが・・・。

長年地道に取り組んできたコンテナラウンドユースですが、実はここに来て、急速に脚光を浴びて新しいフェーズに移りつつあります。

それというのも・・・・

・・・長くなりました。続きはまた次回ということで・・・・
(もったいぶってもタイトルでばれている気がしますが・・・)


いかがでしたでしょうか。

読んで、少しは「へぇ」と思っていただけたのであれば幸いです。

引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。


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[2018/10/27 12:16] | 通関業・基本 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ 再びトランプの貿易戦争の話
北海道胆振東部地震で被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。


さすがに朝夕には上着が欲しい季節になりました。
そんな中、またもや台風が来ています。

しかも「猛烈」で速度が遅くて、さらに「えっ?」ていうくらいの急カーブを切って、九州や本州にも上陸しかねないルートをたどりそうだとのこと。

今年はもうほんと本船のスケジュールは乱れっぱなしです。

入港が遅れて、せっかく手配したドレーをキャンセルしなきゃになったり、向け地が抜港になってブッキングの変更が必要になったり。

輸入も輸出もまだまだドタバタが続きそうです。


さて、皆さんもご存じの通り、9月24日、米トランプ政権は新たに2000億ドル相当の中国製品に対する関税を発動しました。

これに対して中国もすぐに600億ドル相当の米国製品を対象に報復関税を発動。
どこかで交渉して妥協するだろうという楽観的な予想を裏切って、米中貿易戦争はいよいよ泥沼とも、血みどろとも呼ばれる領域に突入しちゃいました。

米中貿易戦争の話は7月にもここで取り上げました。

あの時は結論として、米中貿易戦争 → 貨物の激減 → 国際物流の危機 みたいな直接的な影響は、それほどないんじゃないか、というようなことを書いたと思います。

で、その後実際のところどうだったかというと、アジア発米国向けのコンテナ貨物の8月の速報値が、前年同月比ほぼ横ばいの0.6%増の結果となりました。

ここのところ過去最高とかを更新して好調だったんで、明らかに減速と言っていいと状況です。

内訳をみると、シェア1位の中国発に関しては2.2%のマイナス。それを、シェア2位以下の、韓国、台湾、ベトナム発の増加がカバーした形です。

9月24日の関税発動の「2000億ドル相当の中国製品」。対象は生活必需品まで含んでいて、家電や家具など5745品目とのこと。

さらに中国の報復関税への再報復として、2670億ドル相当、つまりは昨年の中国からの輸入額全部に相当するまでに対象を拡大するとか、税率を10%ではなく25%に引き上げるとか、まぁ、一言で言うとすごいことになっちゃってるわけです。

これ、どう考えても、アジア発北米向けのコンテナ物流にやっぱり影響しますよね。

でも正直KAUぞうのところでは、日本からアメリカ向けの輸出貨物はほとんど扱ってないんですよね。

KAUぞうのところの規模では、かなりの量があるという話の、完成車の輸出なんてもちろん扱ってないですし。

むしろ輸出で好調なのが、相変わらずベトナムをはじめとした新興国向けの中古の機械や建設機械類。
貿易戦争の影響で製造拠点が中国から他のアジア諸国に移るんであれば、インフラ整備もまだまだ必要だし、この流れ、これからも続くんじゃないでしょうか。

それと最近急増しているのが中国向けの食品や化粧品、雑貨類の輸出です。

KAUぞうのところで以前中国と言えば、食品とか玩具とか、木製品とか、墓石とかの輸入か、廃プラスチックだとかスクラップの輸出先でした。

それが急速に製品の「消費地」=輸出先になってるんです。
日本への旅行者の「インバウンド消費」もそうですよね。

そうやってふと考えてみて不思議に思うのが、結局今の貿易戦争っていうのが、世界中の国がアメリカに品物を買ってもらいたがっていて、アメリカがそれを「買ってやらないよ」って言ってる構図だってことです。

アメリカは経済が好調だとは言え、トランプさんが問題視してるみたいに貿易は赤字だし、政府も赤字で国債を海外に売りまくっていて、その国債を世界で一番買ってるのが中国なわけですよね。

今アメリカの金利が上がってドルが値上がりして、マネーゲーム的にはアメリカにお金が流れてます。
でも結局そうやって集めたお金で世界中から物を買いまくって、借金を増やし続けてるわけで、いや、ストレートに借金じゃなくて、「金融商品」として売ってるんでしょうけど・・・。

「買ってやらない」が「売ってもらえない、買ってもらえない」になったらどうするんでしょう。

中国は中国でああいう国ですから、政治的、軍事的にはいろいろ問題と言うか摩擦がありますが、急成長していて、お金を一杯稼いでいて、人口もアメリカの3億数千万人に対して13億とか14億とかいるわけですよね。

トランプさん、さすがにEUや日本と正面から貿易戦争をするつもりはないようですが、ヘタ打ったら、アメリカ1stのはずがアメリカlonelyになって、一気に中国に抜かれちゃうんじゃないでしょうか。

まぁだからこそ対抗するために中国のハイテクへの国のテコ入れを問題にしたり、貿易戦争を仕掛けてるんでしょうが・・・。

それと何より怖いのが、米中間で貿易戦争が起きていてさらにエスカレートする恐れがあり、日本とアメリカ、EUとアメリカ、カナダ・メキシコとアメリカの間でも、これから関税や貿易を巡ってややこしい交渉が続くにも関わらず・・・・世界的に経済が好調だってことです。

米国の株価もいったん下がったものの反発して経済も好調だし、日本でも、株価がバブル崩壊後の最高値をつけましたよね。

中国も、アメリカとの貿易戦争の影響対応のために減税を行ったら、景気が良くなったとか何とか。

変な話「米中貿易戦争激化で世界経済失速!」て言うなら、素人のKAUぞうにもすんなりわかるんですが、「世界の経済成長率に〇〇%マイナスの影響を予測」とか言いながら、逆に好調だと何とも不気味で仕方がありません。


・・・・どこにも落ちないだろなぁと思いながら、落としどころのない話をいろいろ書いちゃいました。

11月の米中間選挙とやらが終わって、なんとか全体としてまっとうな方向に向かってくれるといいんですが・・・。

・・・ところでKAUぞうのところ、10月に入っても19卒社員募集中ですので、これ読んでる学生さんがいらしたら是非是非ご応募を検討下さいませ・・・かなり唐突ですが・・・。


いかがでしたでしょうか。

読んで、少しは「へぇ」と思っていただけたのであれば幸いです。

引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。


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[2018/09/28 23:50] | 時事ご案内 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ 東京オリンピックと交通渋滞の話
この夏は「最高気温37度」なんていう予報が当たり前になって、日本もいよいよ地球温暖化の影響で亜熱帯にでもなった感じでした。

予想通り台風も多かったですね。

ついこの間はびっくりするようなゲリラ豪雨と、絶え間なくフラッシュをたいているかのような雷にも遭遇しました。

そんな夏もそろそろ終わりを迎えつつありますが、これから秋に向け、まだまだ台風が来るんでしょうか。

9月は3連休が2回もあります。そうすると当然稼働日が減りますよね。

ここの所ただでさえ台風で船が遅れたり、そのせいで抜港になったりでスケジュールが乱れているのに、これ以上台風がきたらどういうことになるのか。

みんないまから頭を抱えています・・・


さて、いまジャカルタではアジア競技大会が開催され、連日日本勢のメダル獲得のニュースが流れていますね。

ここで活躍した選手が注目され、次はいよいよ東京オリンピックと言うことで、2020年に向けて徐々に盛り上がってきている感じでしょうか。

そんな中ですが、KAUぞうが非常に心配しているのがオリンピックによる交通機関の混雑や道路の渋滞です。

今年は7月から1ヶ月間、オリンピック開催時に電車の混雑を回避するための試験として、
官民協力しての「時差Biz(ビズ)」なる時差出勤が、多くの企業の協力を得て実施された、なんて記事も目につきました。


今回の東京オリンピック、招致にあたっては例の「お・も・て・な・し」というのが記憶に残っていますが、「臨海地区を中心にした非常にコンパクトな大会」というのも大きなアピールポイントだったようです。

コンパクトな大会・・・つまりはいろいろな会場が一つの地域にエラク集中するってことですよね。

KAUぞうの本社オフィスからは豊洲の新市場や、その向こう側でしきりと建設中の選手村の様子が見渡せます。

今回かなりいろいろな競技が、有明や夢の島、お台場、大井などで行われる予定のようです。


「東京オリンピック 渋滞」でググってみるとこんなのがずらっと出てきました。

・東京五輪で首都高渋滞1.8倍 物流業界「時間変更厳しい」

・東京五輪時の通勤ラッシュは「鉄道が止まるほど混雑」との試算に

・「東京2020」その日、電車は止まり駅では大混乱が起きる…専門家が警鐘

・東京五輪、大渋滞への備え 車使用の抑制呼びかけも

・東京五輪期間中は「ネット通販ひかえて」


・・・いや、あの、別にオリンピック開催に反対しているとか、文句言ってるとかじゃないんですが、まじちょっとやばくないですか?

特にここ数年、東京の港湾地区は、輸出入貨物の物量の増加に伴ってただでさえ混雑が問題になっています。

以前KAUぞうは横浜支店にいたんですが、横浜も港湾地区と観光地、例えば山下埠頭と山下公園とかがすぐ隣接してるんですよね。

毎年、確かお盆の期間だったと思うんですが、普段は車で15分かからないくらいで行ける本牧税関まで、道路が大渋滞で、山手の方を回ったりして1時間くらいかかった記憶があります。

あと、東京本社が海岸2丁目にあった時の東京湾大華火祭の日。帰ろうと思ってドアをあけたら、ビルの前にずらっと人が押し寄せていて怖いくらいでした。

それとクリスマスイブにお台場で飲み会をやった帰り(なぜそんな日にそんなところで飲み会をやったのかはご想像にお任せします・・・多分合ってます・・・)。
ゆりかもめを何台待っても人がいっぱいで全然乗れなくて、深夜まで帰れなかった・・・なんてこともありました。

一つの地域にたくさんの人が集まるのって、ほんとおっかないというか、想像以上にすごい事になりますよね。


オリンピック開催まであと6XX日。そんなカウントダウンも目にするようになってきました。

残る2年弱の間に、何とかいろいろ対策が立てられることを期待しています。

KAUぞうの思いつく対策ですか?
DJポリスを100人単位で動員して、人の流れをさばくとか・・・・・・ついでに車も・・・


いかがでしたでしょうか。
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[2018/08/30 22:18] | 時事ご案内 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ トランプ大統領「貿易戦争」の行方
平成30年7月豪雨で被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。

ニュースを見ていても、あまりに範囲が広く、いろいろなところで被害が発生しすぎていて、どこで何がどうなっているのか把握できないくらいでした。

その後の猛暑もものすごかったですね。

ここのところ毎年のように大規模な災害が発生していますが、やはり地球温暖化の影響なのでしょうか。

この原稿を書いている現在は久しぶりに少し涼しく感じられる気温ですが、
今年は台風もたくさん来そうですし、警戒して警戒しすぎることは有りません。

皆様、お互い十分注意して備えましょうね。


さて今回のテーマですが・・・。

正直手に余るのであまり取り上げたくなかったんですが、こうなってくると貿易や国際物流に関わる者として触れないわけにはいかない気持ちになって来ました。

トランプ大統領が仕掛けてこの後どうなるのか、世界が固唾をのんで見守っている、貿易戦争の話です。

とはいえもちろんKAUぞうは経済学者でも何でもありませんので、大したことが書けるわけではありません。

ただ、何がどうなってどうなりそうなのか、国際物流やKAUぞうの仕事にどう影響して来そうなのか。
そのあたりについてざっくりと、勉強を兼ねてチャレンジしてみたいと思います。


まずは経過の整理です。

3月1日 アメリカが安全保障を理由に鉄鋼25%、アルミ10%。の追加関税を
      かける方針を発表。対象国は中国だけでなく全ての国。

3月23日 アメリカによる中国への鉄鋼、アルミ製品への追加関税措置が発動。
      これに対し中国商務省は、128品目のアメリカ製品に対し約30億ドル
      の追加関税をかける報復措置の計画を発表

4月1日 中国がアメリカから輸入する果物など128品目のアメリカ製品に15%-
25%の報復関税措置を行うことを発表

5月3日 北京にて米中閣僚級会議が開催。

5月17日 ワシントンにて米中閣僚会議が開催。

5月22日 中国が自動車および自動車部品などの関税の引き下げ措置を発表。

5月31日 アメリカ、同盟国には一時的に適用を除外していた鉄鋼、アルミニウム
     への追加関税を適用開始すると発表

6月5日 メキシコ、アメリカ産の豚肉、リンゴ、ジャガイモ、バーボン、鉄鋼など30億
      ドル(約3300億円)を対象に報復関税を発動

6月8日 G7主要国首脳会議が開催。

6月16日 アメリカ、中国から輸入される自動車や情報技術製品、ロボットなど
      1,102品目に対し、7月6日から段階的に500億ドル規模の追加関税措
      置を行うと発表。
      中国側も対抗措置として自動車や農産物など659品目について追加
      関税措置を発表。

6月22日 EU加盟28カ国、バーボン・ウイスキー、オートバイ、オレンジジュース
      など計28億ユーロ(3600億円)相当の製品を対象にアメリカの鉄鋼・
      アルミニウム追加関税への対抗措置を発動。

7月1日 カナダ、アメリカの鉄鋼製品や食品など166億カナダドル(約1兆4000
     億円)分を対象に報復関税を発動

7月6日 アメリカ、中国から輸入される818品目に対して340億ドル規模の追加
     関税措置を発表。
     中国も同規模の報復関税を発動。

7月10日 アメリカ、中国の報復関税に対する追加措置として、中国からの衣料
      品、食料品など6,031品目に2,000億ドル規模の追加関税を検討するこ
      とを発表。

7月19日 トランプ大統領、米国に輸入される中国製品5000億ドル相当に追加
      関税をかける「用意がある」と発言。


整理すると、7月末現在で発動されているのは

・アメリカが全ての国を対象にした鉄鋼25%、アルミ10%の追加関税措置

・中国がアメリカのワインやナッツ類など120品目に15%、豚肉など8品目に25%
 かけた報復関税

・メキシコ、カナダ、EUがアメリカの鉄鋼・アルミの追加課税に対して発動した対抗措置

・アメリカの中国に対する818品目340億ドル相当に対する25%の追加関税

・中国が報復で発動した大豆や自動車など545品目・340億ドル相当の米国製品を
対象にした25%の追加関税


7月25日、トランプ大統領と欧州委員会のユンケル委員長が首脳会談を行い、
「貿易を巡る協議を進めていく間は新たな関税を導入しないことで合意」
これにより米・EUの貿易戦争は「土壇場で回避」、という話になりました。

自動車・自動車部品が次の追加関税の対象だったんで、これが実行されると相互の報復が大変なことになるところだったそうです。

アメリカが課した鉄鋼・アルミへの追加関税と、それへのEUの対抗措置は当分そのまま。
EUとは合意したようですが、カナダ・メキシコとはまだ揉めたままのようですね。


・・・・ここまで結構時間をかけて調べて思った事を書くと・・・

世界1位2位の経済大国の戦いということで「米中貿易戦争」が意識の中心になっていましたが、北米自由貿易協定(NAFTA)を結んで経済を一体化させてきたカナダ、メキシコとの関係が相当こじれちゃってるんですね。

メキシコとは移民問題も絡んでいるし、近くて、肌ならぬ国境を接する密接な関係だけに、一旦こじれるとなかなかややこしくなるんでしょうか。


それと、もともと「国際物流への影響」に絞った切り口で調べようと思っていたんですが、
意外とそれほどの影響が直接的にあるわけではないようです。


7月9日 日本海事新聞掲載の記事で紹介された英調査会社ドゥルーリーの見方を紹介します。

・米中貿易戦争はコンテナ船事業に潜在的に大きなダメージをもたらす危険性がある

・最悪の場合、世界のコンテナ荷動き量の1%、180万TEUが喪失すると試算

・但し7月6日アメリカが発動した中国製品818品目(約350億ドル)に、追加として審査している284品目(約160億ドル)のリストを加えても、20万TEU程度


最悪で1%。現在の具体的なリスト全部で20万TEU、つまり0.11%・・・。

実際のインパクトは良くわからないですが、正直それほどの規模でもないですよね。

もちろんコンテナの荷動きに限った話で、考えてみたら鉄鋼にしろ大豆にしろ、コンテナ船ではなく専用船=貨物船一隻丸々に鉄鋼とか大豆とか=で運ぶものなので、コンテナ船への影響が少ないのは当然かもしれません。

また、サプライチェーンが・・・というのも「それほどでもないんじゃないか」との見方があるようで、これも日本海事新聞の7月25日の記事。

サプライチェーンの専門家「ジャーナル・オブ・コマース」の編集長ピーター・タスクウェル氏の署名記事。タイトルだけ引用すると「サプライチェーンの影響は軽微に」。

ここでも考えてみると、関税が上がったからと言ってすべての対象貨物が止まるわけではないですよね。
必要なものは引き続き輸入されるし、関税分は輸入業者から、やがて消費部門へと流通の過程で価格に転嫁されて吸収されていく。

それによってアメリカの最終消費者が結局損をするとか、消費に悪影響を与えてアメリカの景気減速につながってうんぬん・・ってのはまた別の次元の話です。


ということで、

米中貿易戦争 → 貨物の激減 → 国際物流の危機

みたいなイメージで書き始めたんですが、意外とそうストレートに連関するものでもないみたいですね。

むしろ問題は、トランプさんがやらかすあれやこれやが世界のあちこちに影響を与えて
それらによる世界経済の不安定化や減速というルートでの、「世界貿易の減少」「国際物流貨物の減少」というリスクの方にあるようです。

・・・と、わかったようなことを書いて終わりにします・・・・。

やはりテーマがでかすぎましたね。


いかがでしたでしょうか。
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[2018/07/28 00:03] | 時事ご案内 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
■ 「アジア10か国・地域発」と「アジア18か国・地域発」のコンテナ数量統計の話
日本列島の南西の方から徐々に梅雨に入っている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

とにかく日替わり週替わりで暑かったり寒かったり、一日の内でも気温の差がものすごくあったりで、体調を崩された方も多いんじゃないでしょうか。

かく言うKAUぞうも先週末頃からちょっと風邪をひいてしまいまして、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに苦しめられていました。

そんな体調の悪い中、先日朝の通勤電車でラッキーにも座ることが出来ました。

会社のある浜松町までの数十分、いつもなら座った途端寝に入るところですが、いかんせん鼻が詰まっていてなんとなく息苦しい。片方の鼻が完全に詰まっちゃってる感じです。

「誘拐されて口をガムテープでふさがれたとき、鼻が詰まっていたらどうしよう」

なんていう「あるある」がふと思い浮かびまして、「片方の鼻だけで息をするとどうなるか」、という高尚な実験を試みることにしました。

気を許すと口呼吸になっちゃうんで、意識を呼吸に集中し、スーッ、ハァー。
ちょっと苦しいような、いや、このまま寝ちゃうにはちょっと息苦しいけど、意外と片方の鼻だけでもいけるなぁ・・・なんてやってるうちに浜松町駅に到着。

でですね、その日一日、なんとなく普段より集中力が高まったような。

そこでふと思ったんですが、これはひょっとして、はからずも今はやりの「マインドフルネス」を朝からやったみたいなもんじゃないかと・・・違いますかね・・・・。


さて、今日は、「アジア10か国・地域発」とか「アジア18か国・地域発」とかで発表される、アジア発北米向けコンテナ数量の統計数字の話です。

はっきり言ってトリビアです。

アジア発北米向けの航路を、業界用語で「北米東航(往航)」と言います。
逆に北米からアジアへの航路を「北米西航(復航)」と言います。

この荷動きが何ヶ月連続で増加したとか、減少したとかがよく記事になり、KAUぞうのところのHPのショートニュースでもお伝えしています。

で、この貨物が増えた減ったと言う記事の中で一つにくくられている「アジア」。
良く見ると、実は「アジア10か国・地域」とされている場合と、「アジア18ヵ国・地域」とされている場合があるんですね。

統計を発表しているところによって違うようで、手元にある新聞記事を見比べてみました。

4月に発表された3月の北米東航についての記事が「米民間統計サービスのデータマイン」の統計で、ここでは「アジア10か国・地域」

5月に発表された4月の訪米東航についての記事が「日本海事センターが米国通関統計サービスJOC-PIERSのデータを基に集計した」結果で、「アジア18ヵ国・地域発」

そこで、実際それぞれどこの国・地域をさしているのかを調べてみました。

まず「10か国・地域」
1)日本 2)韓国 3)台湾 4)中国 5)香港 6)シンガポール 7)マレーシア 8)タイ 9)ベトナム 10)インド

「18ヵ国・地域」でにこれに加わるのが、
11)マカオ 12)フィリピン 13)インドネシア 14)カンボジア 15)ミャンマー 16)スリランカ17)バングラディシュ 18)パキスタン

で、さらに良く見るとこの二つの統計、数字もだいぶ違うんですよねぇ。

両方とも同じTEU=20フィートコンテナ換算でのコンテナ数量なのに、例えばシンガポール。
3月の「10か国」統計では5万6000TEUなのに、4月「18か国」の方ではなんと9000TEUになっています。

月が違うとはいえ、1ヶ月で6分の1になるほどコンテナの数に変動があるわけがありません。

実はこれ、「10か国」の方が「積地別」なのに対し、「18ヵ国」の方は「仕出し地別」だからなんです。

つまり「10か国」の方は、米国についたコンテナがその船に「どこで積まれたか」で集計してる。
一方「18か国」の方は、そのコンテナが「どこで船社に渡されたか=どこで詰められたか」で集計している。

だからアジアの各地域からコンテナが集まってきて、北米向けの本船に積み替えられるシンガポールについては、「積んだ本数」と「詰められた本数」で6倍も違っちゃうんです。

これだけなら全部合計すれば、まぁそんなに変わらないだろうと思うんですが、微妙なところでは発表される統計結果に違いが出てしまうようです。

5/17付のKAUぞうのところのショートニュース。

「アジア発北米向けコンテナ 4月 前年同月比1.3%の増加」と言うタイトルで、「中国発は0.7%減ったけど、韓国やベトナムが増えて全体では14ヶ月連続でプラスになった」という内容です。

こちらはデータマイン集計の「10か国」の数字です。

ところが5/28の日本海事新聞。

「北米東航 1.6%減 4月コンテナ 中国のマイナス響く」という記事が掲載されています。
こちらは日本海事センター・米国通関統計サービスの「18ヵ国」の数字がベースです。

ということで、パッと見同じ「アジア発米国向けコンテナ数量」の統計でも、微妙に・・・と言うか、「増加」と「減少」くらい数字に違いが出て来ちゃうんですよ、と言うお話でした。

・・・・実はこの文章を書くまで、KAUぞうもこの違いに気づいていなかったことは内緒です。


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